地域発の情報番組に出演しました。
外山 恩 プロフィール
基本情報
- 外山 恩(とやま めぐみ)
- CLeP Initiative代表
- 生年月日:昭和28年6月8日
- 現住所 :〒184-0004 東京都小金井市本町
- Mail address :
megumi.toyama@gmail.com - 携帯電話:090-4419-2571
- Fax : 042-383-3940
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学 歴
- 昭和47年3月 福岡大学付属大濠高校卒業
- 昭和53年3月 青山学院大学文学部英米文学科卒業
- 昭和56年3月 青山学院大学大学院文学研究科単位取得退学(英語学、言語学、哲学専攻)
- 昭和60年4月 国際基督教大学教養学部入学(臨床心理学・コミュニケーション学専攻研究生)
- 昭和63年4月~平成元年3月 国際基督教大学大学院聴講生(宗教思想)
- 平成元年4月~平成5年3月 上智大学中世思想研究所聴講生(哲学・神学)
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職 歴
- 昭和54年4月 私立正則学園高校(英語科教諭・進路指導主任)
- 昭和58年4月 全寮制都立秋川高校(英語科教諭・主任舎監・寮務課長)
- 平成元年4月 私立晃華学園中学高等学校(英語科教諭・英語科主任)
- 平成15年6月 那須高原海城学園中学高等学校(英語科教諭・校長補佐統括・寮主幹・外国語研究室室長・リーダーシップ開発育成研究所所長・高校部長・企画室長)
- 平成18年4月 学校法人早稲田ゼミナール(「医進塾」塾長・英語科主任)
- 平成26年4月 海陽学園中等教育学校(英語科教諭・ハウスマスター)
- 平成28年4月 宝仙学園中学高等学校共学部(理数インター)(英語科教諭)
- 平成30年4月 國學院大學久我山中学高等学校(英語科講師)
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研究実践テーマ
- 「英語スピーチコンテスト・レシテーションコンテストの導入による音声指導の実際」(正則学園中高)
- 「全寮制学校におけるリーダーシップ指導の有効性と指導のプロセス」(都立秋川高校)
- 「インターネットの教育現場における有効活用について:ディスタントラーニングの試み」(日本IBMとのコラボ企画)
- 「大学入試面接試験へのプレゼンテーション的な対応と対策」
- 「英語教育と英語ドラマ指導の関係:オーラルインタープリテーションの可能性」
※以上3,4,5は晃華学園中高当時
- 「ハークネスメソドを応用したプレゼンテーション指導の実際」
- 「プレゼンテーションとスピーチの違いと指導法上の対応策具体例」
- 「授業へのプレゼンテーションメソドの具体的導入と手続き」
※以上6,7,8は那須海城学園中高当時 - 「プレゼンテーションの具体的指導と実践」
- 「医学部入試二次面接に対応するためのプレゼンテーションメソドとは」
※以上9,10は早稲田ゼミナール・医進塾当時 - 「プレゼンテーションの具体的指導と実践:教科・科目クロスオーバーの試み」
※以上は海陽学園中等教育学校当時
- 「英語プレゼンテーションの高校段階への導入」
- 「スピーチからプレゼンへ:中学校から高校への英語教育接続の指導上の問題点」
※以上は宝仙学園理数インター当時
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実 績
- 平成13年8月 東京都高等学校英語研究会主催「英語debateコンテスト」準優勝時監督
- 平成14年7月 東京都高等学校英語研究会主催「英語speechコンテスト」準優勝時監督
- 平成26年9月 東海学園大学外国語研究室主催「高校生英語プレゼンテーションコンテスト」優勝時監督
- 平成28年6月 「理数インターGavel Club」(高校生に英語スピーチ・プレゼン指導を体系的に指導することを目的とした、International Toastmasters Clubの下部組織)の創設(International Toastmasters Clubより正式認定。日本初)
- 平成29年6月 Stanford 大学(USA)にて高校2年生全員の英語プレゼンテーションコンテスト開催。指導・実施責任者。
- 平成15年 総合英語指導塾「CLeP Initiative」(クレップ企画)を立ち上げ、「ABCからプレゼンまで」の指導に当たる。
- 平成30年 上記「CLeP Initiative」のスピンオフ企画として「英語on-line講座」を開講
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関係書籍
- 旺文社「ロイヤル英和辞典」(編集・校閲協力)
- 朝日出版社「Mini Dictionary 英語」(編集協力)
- その他、英語教育・英語プレゼンテーション関係の論文、寄稿文数点
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免許・資格
- 中学高等学校英語普通免許
- 実用技能英語検定1級(優良賞)
- 英検2級、準1級 二次試験面接官(平成30年まで)
- International Toastmasters Club Advanced Communicater Silver
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趣味・特技
・柔道初段
・空手道二段(日本空手道道場会)
・合気道2級(日本合気会)
「外山式プレゼンテーション」概論
プレゼンテーションとはそもそも何なのですか?
「プレゼンテーション=presentation」とは相手に対する「言葉を使ったプレゼント=present」です。聞いてくれる人に対する貴方からの「贈り物」がプレゼンテーションなのです。決して「お話し教室」や「発声教室」で教わるものと同じものではありません。
書店に行くとたくさんの「プレゼン本」がありますね。
大きな書店に行くと棚いっぱいにプレゼンテーション関連の本が並んでいます。どれを買っよいのか迷いますよね。でも大丈夫です。それらの本のほとんどすべてがいわゆるknow-how本と呼ばれるもので、プレゼンテーションの形式や具体的な発表の仕方を扱ったものです。それらにはそれらなりの大事な価値があります。でもプレゼンテーションの「本質」はテクニックではないからです。
ではプレゼンテーションの「本質」って何でしょう。
世界的に有名なプレゼンテーションの舞台に「TED Talk」があるのをご存知でしょう。日本でもいろいろな機会に教材として使われてきていますので、見たことのある人も多いことでしょう。
TED Talkの副題に注意したことがありますか。TEDという赤いロゴマークの下あるいは横に、ちょっと小さい字でこう書いてあるのです。「Ideas Worth Spreading」。「知ってもらう価値のある考え」という意味ですね。Presentationの「本質」は、まさにこの3語に尽きています。
「自分がしゃべりたいから話す」のではなく「人に聞いてもらう価値のある話をプレゼントする」のがプレゼンテーションなのです。後から説明しますが、これが「speech」と一番違う点でもあります。
「研究発表」などとは違うのですか?
とても良い質問ですね。自分が研究した内容をそのまま発表しても、それはプレゼンテーションとは呼びません(学会などではあまり厳密に区別せず使っていることもあるようですが)。その研究の結果、今まで人類が全く考えもしなかった事柄が発見できた、あるいはできるかもしれないという予測がたった、というようなものであればそれはプレゼンテーションと呼べるものです。
逆に言えば、自分の研究の結果を「プレゼント」になるように提示できるならば、それはプレゼンテーションと呼んでもよいものになるでしょうし、ただの結果の羅列に終わってしまっては「発表」の域を超えないといってもよいと思います。
よく学校で夏休みの「自由研究」などが宿題に出されたのを覚えている人もいるでしょう。私も小学校の時「天気予報の的中率」という発表をしたことがあります。夏休み40日で天気予報がどれだけ的中したかを、実際に毎日記録して調べたものを2学期に発表したのです。先生はとてもほめてくださって、私は大変にうれしかったのですが、ではそこで「新しい物の見方」が提示できたか、というと全くそんなことはなく、ただの当たった率の発表でした。今にして思うとそこから「天気予報を有効に利用するには毎日どうするか」というような「アイデア=考え方」が導きだせていたら、聞いてもらえる価値のあるTalkになったのになぁ、と少し残念です。
なんだか聞いているととても難しくて、普通の人にはできないようにも聞こえます。
そうですね。少し難しく言い過ぎたかもしれません。実際にやってみるとそれほどでもないのですが。先ほど2で書いたように、書店に行ってプレゼン本を買ってきて「じゃプレゼンやってみようか」と言っても、それは無理というものです。
でもちょっと考えてみて欲しいのです。これを読んでくださっている皆さんが、たとえば聞いている人にものすごく「役に立つ」情報を教えようとするとしたら、皆さんはどうするでしょう。
まず「言い方」を考えますよね。「言う順番」も考えるでしょう。場合によっては「図」や「挿絵」「グラフ」などを使って説明するでしょう。あなたが話しているとき本当に相手がわかってくれているかどうか、話についてきてくれているかどうかを、こまめに確認しませんか。質問があったら「いつでも聞いてね」といいますね。それらのすべてが、もうプレゼンテーションの「流れ」になっているのです。常に「相手」を考え、その人が「何を聞きたい」のか、何か疑問はないかを考えながら、それに合わせて伝える内容(これをメッセージといいます)の伝え方を考えてゆくこと、これがプレゼンテーションの一応の「合格点」であると言ってよいと思います。
え、ということは、その先があるということでしょうか。
はい、それが先ほど申し上げた「スピーチ」との違いなんです。「スピーチ=speech」はもともと「speak=話す」から来ています。要するに「自分が話す」I speakができればよいのです。それに対してプレゼンテーションにはその先があります。それは聞いている人の「行動の変化」なんです。
以前私の学年の生徒が一人、「地球温暖化と熱帯雨林伐採の関係」を調べたことがあります。大変にまじめな生徒でしたので非常に熱心に資料を集めて、その時点での最新の資料を大量に使って熱帯雨林伐採と地球温暖化の関係を研究したのですね。発表時間だけで40分以上かかる、とても立派な発表でした。私は担任でもなかったし、私の担当は英語でしたから、彼の発表内容に直接関係ありませんでしたので、最後まで調査・研究のプロセスにタッチはできませんでした。
最後に、まぁ私の専門がプレゼンテーションだということを知っていた担任の先生が「外山の意見も聞こう」ということで、ある研究会で発表する二日前に、実際のリハーサルを聞いたのです。
発表自体は日本語でしたので、特に指摘することもなかったのです。ところがどうしても今一つ「物足りない」。発表する彼の態度に問題はない。パワーポイントも配布資料もよくできている。でも聞いていて何か「不全感」があるのです。どうしようかなぁ・・・と思いましたが言わないで彼が恥をかくのもよくないので、最後にコメントを求められたとき、私は次のように言いました。
「研究発表の内容はとても良かったと思います。でも一つ教えてほしい。その結果をもとに『私』はこれからどうしたらよいと考えていますか。いや『私』だけではなく、君の研究発表を聞いた人たちは、そのあと実際の生活の中でどうすればよいのでしょう。それがなければ君の発表は、ただの『発表』であってプレゼンテーションにはなりません。それで君が満足ならばそれでもよいけれど、それが果たして君の言いたかったことでしょうか」
彼は壇上で立往生してしまいました。そこまで深く考えていなかったのですね。
彼が悪いのではありません。そこまで深く問題に「止めを刺す」まで深く考えさせなかったそれまでの指導担当者に責任の大半はあります。指導担当者も決して悪気でやったのではありませんから、要するにただの研究発表は「プレゼン」ではないのだということが知られていなかったという点が問題だったということです。
彼とはそれから丸二日、徹底的に議論し、発表当日は自分の研究をもとに、聞いている人たちが普通の何気ない生活の中で何をすればよいのか、までをプレゼンさせるようにしました。発表は大変に評判になりました。なにより「わかりやすい」という評価を得られたのが一番発表した彼にとっては励みになったように私は感じております。
長い例を出しました。でもこれで「聞いている側の行動の変化を促し」てこその「プレゼンテーションであるということを、少しでも理解していただけばと思います。
なるほど。そこまではよくわかります。でもやっぱり「難しそう」という印象です。それは誰でも身につけられることなのですか。
はい。誰でもできます。一見「難しそう」に見えるのは、研究や調査の過程とそれを発表する「プレゼンテーション」そのものとを「別なもの」と考えてしまっているからなのです。そうではないのです。調査にも研究にも常に「それは今の自分にとって(あるいは周りの人たちにとって)どういう意味を持つのか」という視点を欠かさないこと。このことに尽きます。「外山式プレゼン」はその流れを一つのシステムにしたものです。
「外山式プレゼン」は何歳くらいからできるものなのですか。
適切な指導とアドバイスがあれば、小学校の上級生から可能です。コツをつかめれば大人であれば自分で進めてゆくこともできます。コツを身につけるにはとにかく何か自分なりの「プレゼンテーション」を作ってみることです。ことプレゼンに関しては「経験と体験こそ最良の教師」ですから、どんどんやってみることをお勧めします。
「外山式プレゼンシステム」は、先ほど2で書いた「全てのプレゼン本」の「一段階前」の部分から始まるシステムだとも言えますね。ほとんどのプレゼン本はそれなりのプレゼンター、スピーカー、あるいは「研修講師」と呼ばれる方々が書いております。学ぶことは多いのですが、そのほとんどが「話すことがある」という段階から始まって、「ではそれをどう言おうか」という段階に対応するという書き方になっています。
繰り返しになりますが「言うべき内容」がきちんと見つかっていれば、あとは「手法」の問題となります。自分に一番合った発表の仕方を見つけることが大事ではあっても、そもそもこれはテクニカルな問題ですから本質的に「難しい」とは言えないことなのです。
本当に難しいのは「自分は何をいうか、何を伝えるか、聞いてもらう価値のある内容をどのようにして見出すか」なのですね。できれば「自分にしか言えないこと」を伝えてみたいとは思いませんか。
伝えたいメッセージが「家族を大事に」「友人を大切に」「みんな仲良く」「思いやりの心で」というような「誰にでもわかること」であっても、それを「あなたにしか言えない言い方、貴方にしかできない伝え方」で伝えてみたいとは思いませんか。それを基礎から一歩ずつ学ぶシステムが「外山式プレゼン」です。
子供は子供しかできない、子供なりのものの見方で、大人は大人になって初めてできる考え方で、自分という視点からアイデアを発信してゆくことのすばらしさを、多くの人に知ってもらいたいというのが私の願いです。
今気が付きました。「外山式プレゼン」では使う言葉は英語なのですか。
私は英語のプレゼンテーションから自分の勉強を始めた人間です。ですから英語を中心に教えることが多いのですが、私はプレゼンテーションに限って言えば言葉の違いは小さなものだと考えています。
メッセージがはっきりしていれば、使う言葉は英語であっても日本語であっても同じです。英語でなければ言えないこと、あるいは日本語のほうが伝えやすいことというのは確かに存在します。ですがそうでないことのほうが圧倒的に多いのもまた事実です。
私は今までに英米仏伊を中心として、多くの人と話をしてきました。使う言語は英語が主でした。気が付いたことは、自分の母国語が何であっても、ある程度きちんとした教育を受けた方々のtalkはお互いに非常に似ているということです。
変な俗語などは絶対使いませんし、むしろゆっくりと自分の言葉を確認しながら相手の反応に気を配りながら丁寧に話すことが、彼らに共通した特徴でありました。英語を母国語とする人たちで、自分たち同士ではかなり砕けた表現を使っている人も、きちんとした話をしなければならないときにはそのようになるのです。
これはちょっと考えれば誰でもわかることです。友達同士の俗語満載のおしゃべりを、正式な会議の場に持ち込むような人がいれば、厳重に注意されるか、注意されずに二度とその場に呼ばれなくなるかのどちらかですよね。
私たちが身につけなければならない、あるいは子供たちに教えなければならないのがどちらであるのか。これは言うまでもないことではないでしょうか。